うつ病になる直接的な原因は神経系の乱れですが、そのきっかけは人間関係やストレス、環境変化などがよく挙げられます。
その中でも、仕事がきっかけでうつ病を発症する方は多い印象です。実際に私も仕事がきっかけでうつ病を患いました。
発症時はとても業務に集中できる状態ではなかったので、3ヶ月の休職期間を経て今は無事復職ができています。その間はもちろん給料が出ないので経済的にも苦労することもありました。会社からお金は出るのか、国の制度をどう利用したらいいのかなど不安になりますよね。
今回は仕事でうつ病になった場合の対処方法をお伝えしていきますね。
仕事でうつ病になる原因
うつ病を発症する原因はまだはっきりとは解明されていませんが、環境の変化や身体の病気など様々な要因が重なって発症するともいわれており、中でも何らかの過度なストレスが引き金になって起こることがあると考えられています。
社会人の場合、特に多いのは「会社の人間関係から来るストレス」や「仕事内容や職場環境などの変化から来るストレス」と言われています。
ただし、ストレスの原因は人により異なります。他の人にとっては平気なことでも、ある人にとっては発症の原因になりえます。
また、ストレスの原因はネガティブな要因に限りません。例えば仕事の失敗やリストラなどのほか、昇進や結婚といった喜ばしい出来事でも、環境の変化に大きなストレスを感じれば発症につながることもあります。
うつ病と仕事は両立できるか
うつ病の方がよく考えがちなのは治療と仕事を両方やり切りたいということです。しかしうつ病になる前ほど完璧に仕事をやり切るのは難しい状態になります。
うつ病のときにも働くこと・仕事をすることはできますが、職場の人の助けを借りることが必要で、休んだ時にフォローしてもらうことや自分が指示を受ける立場に回ると働きやすくなります。しかしうつ病になると他人に協力を仰ぐこと自体が困難になりますし、簡単に相談できるものでもないと思うんです。そこでのお勧めは、総務のスタッフに相談することです。
どの会社にも従業員を守る制度がありますし、従業員から申告があった場合は法律的にも休ませる義務があります。そのいった情報をより多く知っているのが総務部です。困った時には優しくサポートしてくれますので、同僚に話しにくい場合は、総務の方に頼るのがおすすめです。
休職・退職する際に利用できる制度
●傷病手当金
うつ病でやむなく休職しなければならない状態になった時に必ず利用すべきなのが傷病手当金の受給です。うつ病で休職するとほとんどの会社では給料が出ません。私も休職した時にリサーチしましたが、聞いた記憶はないです。
その代わりに国の制度として元々受け取っていた給与額の2/3ほどを受け取れる制度があります。それが傷病手当金です。会社を通して休職する場合は。総務などバックオフィスの方が直接申請してくれるケースが多いと聞きますが、自分で申請しなければならない場合もあるようです。休職することになったら必ず会社に聞いてみてください。
●自立支援医療
うつ病の治療で気になるのは医療費の負担です。そこで利用したいのが医療費の負担を軽減できる自立支援医療という制度です。自立支援医療は以下の精神疾患によって治療を続ける必要がある方が利用できます。条件を満たすと医療費の負担を通常の3割から1割に軽減することができます。
●退職する場合
うつ病で退職した後、どうしても生活に困窮した場合、生活福祉資金貸付制度があります。制度の利用条件は必要な資金を他から借りることができない低所得者、障害者手帳等の交付を受けた障碍者、65歳以上の高齢者などです。
以上が、休職・退職時に利用すべきおすすめの制度です。昨今は、過労や就業時の事故を防ぐために国も会社も従業員を守るための仕組みづくりに力を入れてきています。いわゆるブラック企業と言われる会社にも指導が入ったりと、皆が働きやすい環境は徐々に整ってきていると思います。ですので、会社の同僚やあらゆる制度に頼り、自分の身を守ってくださいね。
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